『変形性膝関節症』
ある程度の年齢になって膝の痛みが発生して病院に行くと、ほぼ100%の確率で『変形性膝関節症』と診断されます。
「膝の関節の隙間が狭くなっていますね」
「膝の軟骨がすり減ってますね」
と言われることも少なくはありませんが、多くの場合膝の痛みは膝関節内に原因があるケースは少ないのです。
歩行時、膝関節には体重の3〜5倍の負荷がかかっている。
膝は平面を普通に歩く時に体重の2.8倍負荷がかかると言われています。
50kgの体重の人で140kgの負荷がかかります。
早歩きだと4.4倍、階段の下りでは4.9倍の負荷がかかります。
体重50kgの人で、階段の下りでは体重の約5倍の250kgもの負荷が膝にかかります。
一歩一歩、歩くごとに140〜250kgの負荷が膝にかかることになります。
長い人生、歳を重ねれば重ねる程、歩行は増えていきますので、それだけ膝に負担はかかりある程度の変形はしてきてしまうものです。
ここでの重要なポイントは『膝が変形している≒それが痛みの原因』必ずしもイコールではないということです。
変形が痛みの原因の可能性もありますが、変形していても痛みが発生しない場合も多くあります。
膝関節は多くの筋肉、靭帯、腱で形成されている。
『膝』を想像するとお皿のある膝の前面をイメージするかと思います。
膝関節を形成する主な筋肉や靭帯、腱は前面に多く付着しています。
ですが、膝は側面、後面にも多くの筋肉や靭帯があり、前面、後面、側面の筋肉や靭帯、腱で強固に膝関節を形成しています。
前後左右に存在する筋肉や靭帯、腱は想像以上に多く、それらにトリガーポイントが形成されると『膝が痛い』という症状を引き起こします。
さらに膝関節に変形がある場合ですと、膝関節が変形するくらいですから、周囲の筋肉や靭帯にも負担がかかりトリガーポイントが形成されやすくなります。
膝の痛みの原因は関節外部に原因がある。
『膝が痛い』となると関節内部に異常があると思われがちですが、痛みの原因とされ易い膝の軟骨には知覚神経が分布していません。
つまり、痛覚がないので、軟骨がすり減っても痛みが発生するのは考え難いのです。
そうなると、関節ではなく筋肉や靭帯、腱に形成されたトリガーポイントが原因となります。
現に関節外部にある筋肉や靭帯に形成されたトリガーポイントに鍼が当たると『いつも感じている膝の痛みと同じように響く』という感覚が再現されます。(認知覚)
西洋医学的には『関節内部』に原因があるはずにも関わらず、『関節外部』にあるトリガーポイントに鍼が当たると鎮痛効果があるのは疑問に思いませんか?
つまるところ、変形性膝関節症と診断された方の大部分は原因の無い関節内部に対してアプローチしかしていなく、本来原因である関節外部(筋肉、靭帯、腱)などのトリガーポイントを治療していないから鎮痛効果が無いのです。
膝関節周辺に形成されたトリガーポイントを的確に治療することによって、関節内部に問題があるとされていた変形性膝関節症の症状は関節外部の治療で治ります。
トリガーポイントは冷えなどの寒冷刺激で活性化し、この時期痛みを引き起こす原因にもなります。
変形性膝関節症と診断され、痛みが治らずお困りの方は是非一度ご相談下さい。
川越の痛み・痺れ治療専門 トリガーポイント鍼灸療法 すがぬま鍼灸院