今回は結論からお伝えしますが、不定愁訴に対して鍼灸治療は大変効果的な治療法です。
不定愁訴でお悩みの方が年々増えています。
加齢や精神的なものと医師に診断されて、体調不良はしょうがないと諦めている方も多いかと思います。
ですが、これらの症状は鍼治療で改善します!!
不定愁訴とは何か?
不定愁訴とは、何となく体調が悪いという程度の漠然とした自覚症状を訴える人が医療機関を受診しても、身体の不調や不快感につながる病変がみつからない状態と言われてます。
「頭が重い」「イライラする」「体がだるい」「眠れない」など、患者さんからの訴えは強いものの、その内容は主観的で変わりやすく、他人から見てもわかるような客観的所見が乏しいのが不定愁訴の特徴です。
症状に一貫性がなく、医学的に原因を説明することができないため、治療は難しく、周囲からも理解されにくいと言われています。
不定愁訴の具体的な症状はどんなものがあるか?
上記で説明した、「頭が重い」「イライラする」「体がだるい」「眠れない」などが代表例であり、初期症状です。
なんとなく体調が悪いから始まり、進行して行くと、倦怠感、動悸、息切れ、高血圧、皮膚の痒み・痛み、耳鳴り、
味覚異常、食欲不振、下痢、便秘、手足の冷え・火照り、頻尿、血尿、めまい、頭痛、吐き気・嘔吐、不眠など、
深刻な症状を引き起こします。
なぜ不定愁訴は起こるのか?
本人のライフスタイルの問題や、環境の変化、精神的ストレス、疲労など、様々な要因が重なると起こると言われています。
これらのストレスが加わり続けると、自律神経を乱し、不定愁訴と呼ばれる症状が現れ始めます。
「自律神経の乱れ」と、よく耳にするかと思います。
自律神経には交感神経(戦闘態勢に働く神経)と副交感神経(リラックスしているときに働く神経)の2つの神経があります。
自律神経が乱れるときは、ほとんどが交感神経が優位になり、交感神経緊張となります。
不定愁訴で現れる症状のほとんどが交感神経緊張で生じる弊害なのです。
体を構成する筋肉も交感神経で支配されています。
交感神経が緊張すると、筋肉は収縮して固くなる性質があります。
筋肉は少し収縮するだけでも、血管を圧迫して血流を悪くします。
筋肉の性質と交感神経緊張が合わさって、筋肉は筋硬結と呼ばれるコリの一種になります。
コリが身体に点在し始めると、コリが身体のストレスとなり、さらに自律神経を乱して交感神経緊張に拍車をかけます。
この負の連鎖が続くことで不定愁訴の症状が進行し、重症化していきます。
不定愁訴の治療に鍼治療が有効な理由
人間ストレスが加わり続けると、交感神経緊張になり、筋肉の緊張が高まりコリができ始めます。
不定愁訴を抱えている方の多くが、頸部〜背部にかけての筋肉の緊張が激しく、筋硬結(コリ)が多い傾向があります。
筋硬結(コリ)は医学的に局所的な交感神経緊張状態の表れと言われています。
この筋硬結(コリ)が増えてしまうと体は強制的に交感神経緊張状態になってしまいます。
筋硬結(コリ)を処理しなければ、いくら薬を飲んでも症状は改善しません。
不定愁訴を改善させるためには、筋硬結(コリ)をなくし、身体を副交感神経優位の状態を作ってあげなければ改善しません。
鍼治療には『筋肉を緩める効果』と『副交感神経を優位にしてあげる効果』があります。
まさに鍼治療は不定愁訴の治療にうってつけなのです。
筋肉を緩めるなら、マッサージでもいいのではないか?と思われると思います。
例を挙げると、頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気などの症状がある方は、頸部の深い部分にある筋肉の緊張が強い傾向があります。
深い部分にある筋肉のため指ではアプローチできないので、鍼が必要になってきます。
頸の筋肉はデリケートで、ピンポイントに刺激を加えないと症状が悪化してしまうケースが多いです。
指などのマッサージでは、刺激を加える面積が大きくなってしまい、余計な部分にまで刺激を加えてしまうのであまり向きません。
鍼の方が負荷が大きいのではないか?と思われますが、鍼はピンポイントに刺激を加えることができるため、実は身体の負担はマッサージより少ないのです。
まとめ
まさか不定愁訴の原因に筋肉が絡んでいるなんて、思いもしない方が多いと思います。
不定愁訴は原因がはっきりしないために、また周囲への訴えが時に強すぎるために
職場などでは「適当にわがままを言っているだけ」と誤解されやすく、適切な対応がとられないケースが多いです。
周囲の理解不足が、背景に潜むメンタル不調をさらに悪化させてることが多いのが現状です。
不定愁訴は病気ではなく、症状です。
適切な治療をすれば治るものです!!
不定愁訴でお困りの方はぜひご相談ください。
川越の痛み・痺れ治療専門 トリガーポイント鍼灸療法 すがぬま鍼灸院